数日前、仕事中に通りかかった道路沿いの小さなお店で、一盛り200円足らずのすももを見つけた。
果物全般好きなのだが、この時期に出回るすももやプルーン、杏にさくらんぼといったバラ科の果物に、なぜかとても心惹かれてしまう。
1粒がプチトマトくらいの大きさで、残念ながらいくつか割れてしまっているものがあり、熟しているはずなのに味も若干ぼやけた感じだった。
けれど濃いルビー色が実に綺麗で、その色を生かしつつより美味しくいただこうと考えて、最初に思いついたのはジャムだったが、少し量が少なかったので、コンポートにすることにした。
皮ごと半分に割って鍋に入れ、適当に砂糖と水を加えて一煮立ちしたらあくを取り、香りづけに梅酒を少々、仕上げにレモンを搾って出来上がり…のはずだったけれど、シロップの赤があまりに鮮やかで美しく、更に水と梅酒、そして粉寒天を足して冷やし固めた。
さわやかな酸味と冷たくなめらかな口当たりが、蒸し暑い季節に相応しい冷菓。